2017年7月12日水曜日

日本のありふれた心理療法の書評

精神神経学雑誌に拙著「日本のありふれた心理療法」の書評が出ております。
よろしければご覧ください。

https://journal.jspn.or.jp/jspn/openpdf/1190060454.pdf

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臨床心理学第17巻第4号―必携保存版 臨床心理学実践ガイド

小論文が出版されています。

金剛出版の雑誌

「臨床心理学第17巻第4号―必携保存版 臨床心理学実践ガイド」


これの「民間療法と臨床心理学」を執筆しています。
クラインマン理論などを取り上げて、いわゆる「民間療法」や「自己啓発」と臨床心理学の関係性などについて紹介しています。
よろしければご覧ください。



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7月8月9月の講演や講座など


猛暑ですが、7月8月9月にはいくつか講演等がありますので、以下にお知らせです。

生きづらさの心理学―「自分が嫌い」な人
7月19日 19時から20時30分 朝日カルチャー新宿教室

様々な心の問題の背景に「ひそかに自分が嫌い」が存在しているという話しです。それは具体的にどういうもので、なぜ自分が嫌いになり、それをどうしたらいいのか、がテーマです。

日本ブリーフサイコセラピー学会シンポジウム「公認心理師とブリーフサイコセラピー」
7月30日 愛媛大学 14時15分から16時15分まで

僕はブリーフセラピーの人間ではないのですが、公認心理師についての話題提供を行います。「非公認心理師」、つまり国家資格の外側で活動する心理カウンセラーの話をして、そこから公認心理師について議論ができればと思っています。

女子体育連盟 サマーセミナー講義「心の健康法」
8月13日 オリンピック青少年センター 10時から11時半

なぜか(?)女子体育関係者に心の健康についてお話します。

癒し合うという癒し―傷ついた治療者論
9月6日 19時から20時半 朝日カルチャー新宿教室

現代の心のケアは、自分をケアするセルフケアだけでは十分ではなく、人をケアすることによるケアを必要としています。これは逆説的な現象ですが、ユングの言う「傷ついた治療者」の現れでもあります。そういう話しです。

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2017年6月27日火曜日

よく食べ、よく寝て、よく悩め

「女子体育」という雑誌に依頼されて、心の健康について短いコラムを書きました(不思議な取り合わせですが)。悩むことの意義を書いたものです。
許可を得て、転載しましたので、よろしければご覧ください。

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1.悩ませる男

私は悩ませる男です。

とは言っても、近所の淑女たちを虜にしている超絶イケメンというわけではないし(いや、その可能性もなくはない)、ベランダでご近所さんの悪口を替え歌で熱唱するような近所迷惑な男でもありません(思い当たる節がなくもないけど)

あくまで仕事のことです。仕事で人を悩ませているのです。
あ、もちろん盗賊とか追剥とかそういう反社会的な仕事じゃないですよ!

臨床心理士です。私は悩める人とのカウンセリングを仕事にしています。
週に150分、クライエントさんと話をすることを、1年、2年と積み重ねる仕事です。
長いですよね?
確かに長いんです。それはね、私の仕事が人の悩みをサッサと解消するのではなくて、しっかりと深く悩ませるものだからです。

フシギでしょ?悩むって答えが出ないモヤモヤを抱えておかなきゃいけないから辛いものです。
だけど、臨床心理士は「悩むこと」には大きな意義があることをよく知っています。
よく悩むことが、よりよく生きることに繋がると知っているのです。

そのことについて、ちょっと説明します。

2.見えない未来が悩ましい

私たちは頻繁に悩みます。
例えば、今日の夕飯、カレーを食べるか、ハヤシライスを食べるかでも悩みます。
とは言え、それはスーパーに寄った時に、深く悩まず「えいや!今日はカレーじゃ!」と決めてしまえるようなことです。

だけど、例えばそれが愛する人との最後になりそうなディナーだった場合、あなたはカレーとハヤシライスでより深刻に悩むはずです。
どっちにすれば、愛する人との破局を避けられるのか、わからないからです。

もしかしたら手持ちの情報をコンピューターに入力したら、「最後のディナーでカレーを選べば万事うまくいく可能性95%」と弾きだしてくれるかもしれません。

それでも「だけど、今回がその5%だったら」と不安になるのが人の常です。だって、その晩までに愛する人はカレー恐怖症になっているかもしれないのですから。

未来に何が起こるかわからないのです。

そう、私たちは未来が見えないから悩みます。
「自分はこのままでいいのか」「今、何を選ぶべきか」未来の不確実さが私たちを不安にさせ、そして悩ませるのです。

3.きちんと悩むための原材料

悩みは尽きないけれど、私たちは実は悩むのをすぐに放棄します。
あるいはきちんと悩めません。
布団をかぶって「カレーにすべきか、ハヤシにすべきか」とハムレットのように考えているとき、本当に悩んでいるわけではありません。

同じ情報がグルグルと周り、不安を反芻しているだけなのです。
 
そこには悩むことの実りがありません。考えは堂々巡りを続けて、モヤモヤが辛いのでついスマホでツムツムなんかを始めてしまうのです。
きちんと悩むためには新しい材料が必要です。
カレーとハヤシのまだ知らなかったことを知ると考え方が変わりますし、もつ鍋という選択肢が出てくると見える世界が変わります。

この新しい情報は二つの方向からもたらされます。
ひとつは外側です。
カレーについて調べたり、名店に行ってみたり、あるいはカレー名人に会って意見を聴くと、新しい情報が手に入ります。そうやって行動して仕入れた情報は、悩んで考えるための材料になります(だから、悩むと人は旅に出るのです)
 
もう一つの新しい材料は自分の内側からやってきます。
それは今までよく見えなかった自分の気持ちです。「本当は俺はカレーが嫌いだった」「ハヤシを避けようとしていた俺がいた」「本当に大事なのはカレーでもハヤシでもなく、彼女じゃないか!」などなど。
 
私たち臨床心理士が話を聴くことを重ねる理由はここにあります。
その人の中のまだ気がついていない新しい自分を発見すること、それがきちんと悩むことを可能にしてくれるのです。

4.よく食べ、よく寝て、よく悩もう

未来は絶対的に不確実で、現在はいつだって複雑です。

だからこそ、私たちはきちんと悩む必要があります。時間をかけて状況を吟味し、自分のことを見極めることで、不確実な世界に対する確かな一歩を踏み出すことが出来るからです。

それはもしかしたら間違いの一歩になるかもしれません。
だけど、もししっかりと悩んでから踏み出した一歩だったならば、そうやって生じたことに責任が取れるし、さらに次の一歩を踏み出して、人生を立て直すことができます。

よく悩むことは、私たちを成長させ、そして成熟させるということです。

だから、よく食べ、よく寝て、よく悩もう。これが私の信条です。

体力をつけて、渾身の力でクヨクヨ悩むのです。それが、今をよりよく生きるための秘訣です。

そう思って、今日も私は悩ませる男であり続けようと思います。

ということで、原稿も書き終わったし、今からベランダで罵詈雑言の替え歌を歌ってきますね。

2017年4月24日月曜日

以前に書いたネット記事一覧

以前よりCotreeに書いた記事がいくつかあるので、
以下にまとめておきます。

主に一般向けに書いたやわらかいものです。
よろしければ

「カウンセラーになりたい!」と思ったとき、最初に読むべきコラム: 傷ついた治療者の物語https://cotree.jp/columns/623


臨床心理士が読み解く「インサイド・ヘッド」の二つのメッセージ −−人を変えるのは物語か、神経伝達物質か

https://cotree.jp/columns/428


ウラに強くなろうー止まらない芸能スキャンダルと日本人の心

「野の医者は笑う」書評が精神神経学雑誌に載っています

拙著「野の医者は笑う」の書評を
東京大学の精神科医 熊倉陽介さんが執筆してくださいました。
本書をかなり深く読み込んで
その上で独自の視点を呈示してくれています。

以下から、読むことができます。

https://journal.jspn.or.jp/jspn/openpdf/1190040286.pdf

2017年4月5日水曜日

鏡リュウジさんとの講座「対談 占星術と臨床心理学」

 4月26日水曜日 19時より、朝日カルチャーセンター新宿教室で占星術師鏡リュウジさんとの対談講座「占星術と臨床心理学」を開催します。

 下記HPよりお申し込み可能です。よろしければ!

https://www.asahiculture.jp/shinjuku/course/e76213a5-5ac4-73e1-f3a8-58896a8db685